acoustic_piano_in_blue’s diary

マンションでピアノは弾ける?

ピアノの重低音の凄さ!

普段ピアノ関係の掲示板などを見る事も多いのですが、

 

セミプロ以上の大人の方が

 

マンションでフルコンのピアノを弾くのは、

 

まず相当厳しいでしょう。

 

周りの住人の方々の寛大さが無ければ

まず無理です。

 

 何故かはじっくり考えていただければわかるのですが、

 

ピアノは低音が最低音で27.5Hzという超低音が出ます。

 

ベーゼンなどは97鍵盤のモデルもあり

最低音の周波数はなんと、16.4Hzです!

 

(これはエレクトリックベースの最低弦の解放音

41.2Hzよりはるかに低い音です)

 

 100Hz以下を重低音と呼ぶ事が多いですから

 グランドピアノが、いかに超重低音の衝撃音を出すか

おわかりいただけますよね?

 そのうえ、さらに大人が弾くフルコンとなれば音量も

大きくなります。

 プロが弾けば100db(音の大きさです)なんか簡単に超えます。

 

 男性のプロフェッショナルが弾けば

 フルコンなら130dbくらいいくでしょう。

 

 エレクトリックギターをアンプに通して

 中くらいの音量で鳴らしたときと同じくらいの

 音量です。

 

 音量でさえそうである上に、

 エレクトリックベースより低い重低音が鳴るのが

 グランドピアノです。

 

 

 電子楽器でなくても、グランドピアノの重低音の低さ

音の大きさがいかに凄いかがおわかりいただけると思います。

 

 

マンションの防音施工で Dr-100なんていう

施工をしてくれる業者は居ません。

 

(100db音を軽減してくれるという防音施工です。

 しかも500Hzあたりの中音域より

重低音になればなるほど一気に防音技術の

難度が上がります。振動を止めるのが大変だから

 そんな施工は不可能なのです)

 

 つまり、必ず音や振動は、お隣や階下、階上に漏れているという事です。

 

 奇跡が起きて、Dr-100の防音室が出来たとしても

 

130dbの音を鳴らせば、

 

隣に30dbも漏れてしまうという事です。

 

 

苦情が来ないというのは、

 

「聞こえてるけど、許してくれてる、我慢してくれてる」

可能性も高いのです。理論的に考えれば。

 

 

少し追記します。

 別の方のピアノブログで知ったのですが、自治体が

許認可を出している、

計量証明業者というのがある様ですね。

 この業者は、ピアノ防音室の正確な防音性能だけでなく

 (重低音などの)振動も計測してくれる様です。

 全ての事業者が振動計測の資格を持ってるとは限らない様なので、前もって問い合わせて

 「自宅のピアノ練習室の正確な遮音性能(音圧)

とついでに重低音などの振動も計ってもらえますか?

マンションの上下の階の方や両隣、にどのくらい

音だけでなく振動が漏れているかを知りたいので」と

伝えてみてくださいね。

 

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 ご存知の様に、ピアノ演奏では

オスティナート[ostinato]が多用される曲も多いです。

 

重低音の連打が振動となって何時間も響くのですから

隣室、階下、階上の方々は、必ず何かを

聞いているという事です。

 

ましてや、夜間だったりしたら、大問題です。

  

もちろんピアノは、低音だけを

 

フォルティッシッシモ(fff)

だけで弾き続けるような楽器ではないので、

エレクトリックベースのような低音専門楽器とは

近所への影響は違うのでしょうが、

 

一応、エレクトリックベースより低い音も出るし

120db以上の音量も出る楽器ですし、

曲によっては、重低音ばかりの練習を

何時間も続ける事もあり得ますよ、

 

ということをお伝えしたかったんです。

 

 

 あとは演奏時間などの申し合わせ、人間関係の構築などで、

どのくらい周りの方々が我慢してくださるか?

 

許してくださるか?

寛大さにかかってると言えるでしょう。

 

 音楽や楽器に「造詣が深く無い」

防音業者さんに依頼すると、

 

そういうことを一切考慮してもらえない事も多く、

 

大金の投資が無駄になって苦しんでる方は

大変多い様です。

 

 最初の一年は周りの方々が我慢してくれていても、

周りの方のお子さんが受験の時期になったり

 

病気療養中の方などがいれば、数年後に

 

我慢の限界に達する事があるという事です。

 

 気をつけなければなりませんね。

 ピアノを好きで

あなたの演奏や練習を、好んで聞いてくださる方

以外にとっては、とてもつらい「騒音」になってしまう

悲しい可能性もあるのですから。

 

いまのところ周囲から苦情が来ていない=

「防音施工が成功した」と

安直に考えてしまう、

 

音楽に関係のない(楽器の知識の無い)

リフォーム業者さんには要注意ですね。

 

特に、マンションのピアノ防音室は

一軒家より簡単だから、値段が安め。

 

などと宣伝してる業者さんには??と

 思います。

 

分譲のそこそこのグレードのマンションなら

壁のコンクリート厚のおかげで元々

Dr-50程度の、遮音性能があると言われています。

(しかし物件によって、本当に様々です)

 

もともとDr-50あるから木造の一軒家より

簡単にピアノ練習室が作れる。と

 安易に考えてる業者さんが

困った事態を引き起こすと考えられます。

 

なぜなら、マンションは、上下左右、周りのお部屋と

繋がっています。

 コンクリートの壁で。

 

 音を遮音(音を跳ね返す)するのには

 

重量(面密度)のある素材を使うというのは

 

鉄則ですが、コンクリートがいくら厚く使われていても、

 

隣、上下階と繋がったままでは、振動が伝わってしまいます。

 

 

ただ分厚い壁を作れば良いという訳でもないのです。

 

2Khzあたりとかの高音ではコウインシデンスという

「共振」が起き、まるでそこに壁が無いかの様に

音がすり抜けてしまったり、

また低音域でも、重たい素材の使い方次第では

共振が起きてしまいます。

 

この辺の音響をしっかり理解できてる業者さんが

案外少ない様なのです。

 

 これは防振と呼ばれているものですが

(振動を伝播しないように遮断するという意味です)

 

この技術を考えないで、安易にボード類を

壁に重ねて、理論上で「何〜デシベル減だ」

だからピアノ弾いても大丈夫!

 

と深く考えないで、適当なピアノ防音施工をしてしまう業者さんが

案外多い様です。

 

遮音壁の間の、防振の層に、

どのような吸音材を(どんな密度のものを)

 

どれだけ使うのか?

 

などもしっかり打ち合わせしておかないと、

大変な事になったりする様です。

 

マンションのピアノ防音室は、とても難度が高いです。

 

 

一軒家でしたら、たとえDr-60しか遮音性能が出ていなくても

 

ピアノを弾く部屋から、自宅の外壁までの間に何メートルもの空間があり

 

音を減衰させてくれます。

 

 さらに、お隣の家までの10メートル?5メートルで減衰。

 

その上、お隣の家の外壁で更に減衰.となります。

 

 マンションよりは恵まれた環境だと言えると思います。

 

しかし一軒家には一軒家なりに問題もあり、

 

木造の場合、やはり高い遮音性能を出すのは

とても難しいのです。

木造住宅の、防音施工する前の壁の性能は

Dr-30~35くらいではないでしょうか?

どの時代にそんな素材で作られたかにもよりますが。

 

新築の際、ピアノ室の床、壁、天井に、

 

防振の空気層をタップリ取った上で

 

コンクリートの遮音壁を

設置出来る、ピアノ練習室に!!

 

そんな施工をしてる業者さんは多く無いです。

 

床だけコンクリートにしても(意味が全くない訳ではないですが)

性能には問題が残るでしょう。

 

 ですから木造のピアノ練習室は

まったく発想を変えて、

 

 

遮音性能はあまり出せないから

 

自宅の別の部屋を挟んだ側にピアノ室を作り

隣家の方に音が届きにくくするなど、

 

空気層(距離)による音の減衰を狙った

アプローチがとられる事も多い様です。

 

部屋数にゆとりのある広いお宅なら、

 

自宅の部屋で

 

ピアノ練習室の周りを四方囲むというのも

 

とても有効だと思います。

 

家族には音が漏れますが、家族が生活に支障がない程度の

遮音施工をすればいいですよね。

 

 また引き続き、書きたいと思います。